抱えている悩み
新入社員として入社し半年が経過したのですが、配属先が希望と違ったので落ち込んでいます。転職も考えているのですが……?
お気持ちはわからなくもありません。期待していた分、落ち込んでいることでしょう。 ただ、人生、思い通りにいくことなんてほとんどありません。希望と違うからと転職していたら、何十回も転職することになるかもしれませんよね。 それよりも、若手~中堅の時代には「与えられた環境の中で全力を出し尽くす」ことをおすすめします。まずは所与の環境下で、全力でやってみてはいかがでしょうか。転職は、特別な場合を除き、本気でぶつかった上で考えるべきことなのです。
そうですか……。でも、私は広報部が希望だったのに営業部に配属されてしまったのです。営業にはまったく関心がありませんし、私に営業マンとしての適性があるとも思えません。
「営業なんて私にはできない」――本当にそう言いきれるのでしょうか?適性は、仕事をしてみてはじめてわかるものです。また、最初は適性がなかったとしても、仕事を続けていく中で能力が身につき、やる気が湧いてくることだって普通にありますよ。
あまり長くは頑張れる自信はありませんが……。どのくらいの間、踏ん張ってみればいいのでしょうか?
それはあなた次第です。ただ重要なのは、すぐに結果が出なくても落ち込まないことです。 ビジネスパーソンの中には、50歳を超えてから適性がある仕事と出合い、それが天職であると気づく人もいます。まずは営業にチャレンジしてみる。いろいろな経験をして、それでも広報をやってみたいなら、それもいいでしょう。営業の経験はきっと、あなたの強みになりますよ。 また、私が研修でいろいろな方と接する中で感じているのは、配属が当初の希望と異なる方のほうが仕事への満足度が高い傾向にあるということです。さまざまな経験をして基盤ができた上で自分がやりたかった専門分野で花を開かせた――そんな人と良く出会います。
わかりました。広報への思いは消えませんが、まずは土台を作るつもりで、気持ちを切り替えてチャレンジしてみます。
そうです。 入社してからの数年間ですべてを判断するのではなく、広く長い視点で見て、トータルで充実したビジネス人生を送ってみましょう。 広報が希望だけれど他の部署も経験する――そんな“遊び”が人間としての幅を広げてくれるのではないでしょうか。
まとめ
- 不満があっても、与えられた環境の中で全力を出し尽くしてみましょう。
- 適性は、仕事を続けていく中で身についたり気づいたりします。
- 目の前のことにとらわれず、幅広い経験をして土台をつくりましょう。